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2007年01月20日

●第2話(スイスのコンクール)

過去、スイスのニューシャテル天文台が主催する、機械時計の精度をメーカー同士が競うコンクールがありました。当時、いつも上位に連なっているメーカーは日本でも有名なオメガ・ロレックス・ロンジン・ゼニス等でした。その頃、世界的には有名でなかった国産メーカーのセイコー舎がコンクールにチャレンジしましたが、何年もの間、惨敗を重ねておりました。その頃、セイコー舎と仲の良かったロンジン社の技術者が、セイコー舎の有名な技術者の小牧昭二郎氏に天府の振動数を聞かせたところ、超高振動の音が聞こえたわけです。

そこで小牧氏は、当時発売されていなかった20振動(コマが1秒間に20回転することを想像して下さい)という高振動のムーブメントを開発してコンクールに出展し、その年はあまり芳しい成績は出ませんでしたが、翌年からセイコー舎が トップを独占するようになったのです。

それからスイスの時計精度を宣伝する天文台のコンクールが、日本の時計メーカーを宣伝する場になってしまったため、そのコンクールは中止に追い込まれてしまったのではないか?という噂話を聞きました。そういう逸話をCMW大会に来賓として来ておられた小牧氏から聞きました。