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2021年06月15日

●続時計の小話・第126話(セイコーからの新作トゥールビヨンモデル)

満を持してと言うか、遅きに失したというべきか、セイコーから初めて複雑時計の代名詞と言える、トゥールビヨンモデル『FUGAKU』が来る5/13に、セイコーブティックショップで発売されます。

販売価格は税込み¥54,000,000で世界限定8本のみだそうです。ムーブメントは、セイコーの極薄レベルの68系キャリバーをベースとして、Cal,6830を開発しました。厚さは4mmの手巻腕時計で、一部両面スケルトン仕様になっています。このセイコー初のトゥールビヨンは、セイコーが抱える現代の名工の技術を集積して完成された極めて芸術性の高い時計として、工芸時計として仕上がっていす。

機械時計精密組立技術の平賀聡氏、彫金装飾技術の照井清氏、卓越な漆技法を保持している田村一舟氏の3人の『現代の名工』技術を結集して、世に送り出される時計です。

『FUGAKU』をデザインしたのは、デザイナー部門で初の現代の名工として選ばれた著名な小杉修弘氏が担当されました。浮世絵で世界的に有名な葛飾北斎の『富嶽三十六景』をアレンジして作られたものです。

『FUGAKU』の最大の見所である波の部分には、18金イエローゴールドと18金ホワイトゴールドを用いて、非常に繊細な仕上げになっています。この時計の彫金を完成させるまでには、連続延べ200時間の作業時間が必要であったそうです。

発売されたら、東京のセイコーブティックで一見する価値のある時計と言えるでしょう。今年の『時の記念日』の6/10には、メカ式彫金スケルトン手巻き腕時計、税込み\5,184,000、世界限定30本で全国のセイコー・クレドール取り扱い店で発売されます。

果たしてこの二つのセイコーメカ式高級腕時計を購入するのは日本人が何人いるのか、興味津々です。もしかして中国の富裕層の方々が銀聯カードを使用して買うのでしょうか?セイコー社には販売終了後、ユーザーの方の国別データーを教えて欲しいものです。