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2021年06月15日

●続時計の小話・第123話(リシャールミル)

先月、CSのゴルフ番組でプロゴルファーの小田孔明氏、宮里優作氏、池田勇太氏が宮崎県のフェニックス・カントリークラブでそれぞれの色んなワザを競う面白い番組がありました。

なにげなくプロゴルファー宮里優作氏の右手首を見ましたら、ケース、バンドがオールホワイトのトノー型の腕時計をつけてプレイをしていました。まさか、アメリカPGAのスター選手で世界有数の飛ばし屋のバッバ・ワトソンが愛用しているリシャールミル腕時計ではないか?と思いました。

宮里優作選手は一昨年のメジャー大会、日本シリーズに悲願の初優勝をし、昨年開幕戦にも勝利を上げ、賞金額を相当稼いでいる日本を代表するスタープレイヤーにのし上がった人なので、高額なリシャールミルも購入出来ても当然であろうと、思いました。

その時、池田勇太氏の腕には、少ししか垣間見る事しか出来なかったのですが、ロレックスのSSのデイトナ・クロノグラフをつけている様に見られました。(人気プレイヤー、石川遼選手はカシオの白づくめのG-SHOCK腕時計をつけて毎試合PGAの試合に出ている事は皆さんご存知だと思います。)

それからしばらくして、週刊誌にリシャールミル・ジャパンが宮里優作氏をリシャールミル・アンバサダーとして迎えた事を4月に都内のホテルで記者発表会を開いたとのニュースが掲載されていました。宮里優作選手が腕にはめていた時計はやはりリシャールミルのRM055(定価1296万円)であることが書かれていました。

北陸の地方で開業している弊店は、現物のリシャールミルを見る機会はこれまでありませんでしたが、宮里優作選手が贈呈されたリシャールミルはチタン製手巻きムーブメントのスケルトンで、500Gに耐える構造になっているそうです。ベゼルは酸化アルミニウム・パウダー・チューブで作られ、1400ビッカース硬度で、非常にキズがつきにくい仕上げになっているそうです。
ゴルフのプレイ中に機械式腕時計をはめる事はあまりお勧め出来ません。弊店のお客様もうっかりゴルフプレイ中にスイスR社の時計を腕にはめててアイアン・ダウンブローのスイング中にテンプのテンションバネが外れて穴石が飛んでしまって止まる、という事が何度かありました。

リシャールミルは、衝撃性に優れた特性を持っている時計なのでゴルフプレイ中もなんら影響を受けない腕時計である、と認識した次第です。

話は変わりますが、太平洋戦争終了後、アメリカ軍最高司令官として日本に駐在した、ダグラス・マッカーサーが愛用していたジャガールクルト・エベルソ(1935年製造)腕時計が、スイスの競売会社アルティ・コルム・オークションで87,500スイスフラン(約1120万円)で落札されたそうです。それにして有名人の愛用した時計はプレミアムがつくのですね。