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2008年02月23日

●続時計の小話・第77話(スウォッチ・グループの展示会)

先週の2月15日(金)に、東京港区六本木のグランドハイアット東京ホテル3F『グランドボール・ルーム』で、スウォッチグループの『スウォッチグループ・セールス・コンベンション2008』が開催されました。

当日、石川県は早朝、目覚めてみると15cm程の降雪があり雪がしんしんと降っていて、東京に行くのに少し躊躇をしましたが、やはり一度、スウォッチグループの展示会を見てみたく、思い切ってJR「はくたか一号」に乗って出かけました。

新潟に向かうにつれ、車窓から見える雪景色も次第にひどくなっていくようで、新幹線に乗り換える、越後湯沢駅では、降雪量がゆうに1mを越していました。大清水トンネルを抜けると今までの景色が一変するように変わり、晴天の上天気になり、裏日本と表日本の天候の歴然とした違いに驚かされます。川端康成の『雪国』冒頭部分がいつもなつかしく思い出されます。

小生は今まで小松空港から羽田へ飛行機で東京出張していましたが、上越新幹線が出来たおかげで、それからは汽車で行く様になりました。以前、苦い思い出があり、二月に東京に行く用事が急に出来て、雪の降雪が止まず小松空港の飛行機の中で一日中、閉じこめられ、結局フライト出来ずに東京へ行けなかった事があり、それ以降、冬の時期は出来るだけ汽車で行く様になりました。

今後北陸新幹線が出来ると、ますます東京が身近な都市になっていき、北陸の人の消費行動も激変するのではないか?と思われてなりません。

小生がグランドボール・ルームに、着いた頃には、日本各地の時計店の人々が大変多く集まっておられ、大盛況の感がありました。入り口手前には、スウォッチが並べられ、ホールの手前左から、ハミルトン、カルバンクライン、ティソ等のショーケースがあり、
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左側コーナーにはラドー、右側コーナーにはロンジンが沢山並べられ、
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奥のコーナーにはスウォッチグループが取り扱っている高級ブランド、
ブレゲ、ジャケドロー、グラスヒュッテオリジナル、
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ブランパン、レオン・アト等の高級腕時計やトゥールビヨン、その他コンプリケーションが沢山陳列されていました。
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1000万から2000万台の何十本にも渡る数のトゥールビヨンを見たのは初めての体験で、小生もこの年にもなって興奮しきりました。販売員の女性の方からも丁寧に一つ一つ見せて頂きました。中でもグラスヒュッテオリジナルの美しい精緻なムーブメントに強い関心が起きました。

中央の大きなスペースを割いて、スウォッチグループが今後も一番力を入れていくだろうと思われる、オメガが大きく陣取っていました。
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スウォッチグループは、ロレックスを意識して、オメガをロレックスに優るとも劣らないブランドにしていこう、という意気込みがありありと感じられました。オメガの新製品の価格設定もロレックス・デイトジャストよりも高く設定されており、今後の販売動向が注目されます。
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1960年代の様にロレックスとオメガの競争対立の構図が再燃し激しく続いていくものと思われます。

オメガのスペースと同じくらいの多くの面積を取っていたのがロンジンのコーナーでした。新製品の魅力のあるロンジンが沢山発表されており、あっちこっちに人溜まりが出来ていて多くの受註を受けている様でした。歴史もあり、造りもデザインも良く価格設定が非常に良心的なロンジン時計を、弊店も今後は注目し、取扱い量を増やしていきたいと思いました。ロンジン事業部部長のA氏と長い間お話ししていろんな情報を頂きました。

さすが、世界一の時計グループであるスウォッチグループ社の底力を垣間見た思いのした一日でした。
その時の会場の雰囲気(上写真)を撮ってきましたので、参考までに見ていただけたらと思います。