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2007年06月29日

●続時計の小話・第61話((株)ユーロパッションの展示会)

6月19日に弊店取引先のスイス・時計輸入商社(株)ユーロパッションの、2007年新作発表展示会が名古屋のホテル・キャッスルプラザ3F孔雀の間で行われました。(東京・大阪・名古屋・福岡の順で開催されました)

孔雀の間には(株)ユーロパッションが取り扱っている、オリス、ペルレ、エポス、ミューレ、ジャッケエトアール、ボーグリ、アクアノウティック等24種類のブランドの時計が所狭しと大量に陳列されていました。

弊店がこの展示会に参加したのは4回目ですが、年毎に取扱いブランドが増えていき、内容が充実している事にいつも驚かされています。(株)ユーロパッションは、まだ創業12年の新興と言える時計輸入商社ですが、今では、日本で押しも押されぬ時計輸入商社に成長しています。

これは、ひとえに従業員一同の頑張りもあるのでしょうが、大上社長、古川専務の先見力のある戦略的経営力によるところが大である、と思っています。時計雑誌、週刊誌、各大手新聞等に広告宣伝を積極果敢に載せている事は、他社の輸入時計商社を圧倒するもので、追随を許しておりません。

(株)ユーロパッションが、日本で大きく育てあげたスイス・時計ブランドは数社以上に昇っています。今では、(株)ユーロパッションの営業力、販売力をあてにして、スイス時計各社が(株)ユーロパッション社にコンタクトをもっていると、小生は思っています。

弊店と(株)ユーロパッションとは、不思議なご縁があり、(株)ユーロパッションが創業当時から弊店とのお付き合いがあります。平成7年にイタリア製の『パラッツオ・ブルジョッティー』というルネサンス文化独特のエスプリが効いたデザインの腕時計を、十数個仕入れて販売したのが、最初のご縁でした。その当時は、(株)ユーロパッションには3名の社員しかおられなかったのですが、今では、取扱い品や売上高が増大して、従業員数も大幅に増えています。

メカ式腕時計の拡販と共に、日本のスイス時計輸入業者は大きく成長したものと、依然として苦戦に追いやられているスイス時計輸入業者とに大きく格差が出来てしまったものと思います。経営の舵を握るCEOの決断力、判断力の差が出ているのでしょう。

展示会の帰りに、T百貨店の時計売場を見てきましたら、既に垂直クラッチ方式のセイコー・スプリングドライブクロノグラフ(税込み定価787,500円)が陳列してありました。販売員さんにお願いして、その時計を見せて貰いました。さすがに高価格ですので仕上げは見事に尽きるほど綺麗でした。

まだその時計は見本品との事で、受註後、生産するそうですが、セイコー社は百貨店や大店を以前として優遇している姿勢に疑問が生じました。セイコー・スプリングドライブは、グランドセイコー・マスタ-ショップしか仕入れ出来ない腕時計が多くあり、中小の時計店に注文が受けてもお客様に納品出来ないスプリングドライブがあり、その販売システムに疑問を持っております。