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2007年01月21日

●第97話(第3回時計通信講座のついて)

6月20日に第3回時計通信講座の受講のために、千葉県のIさん、東京のSさん、静岡県のMさんの3人がご来店されました(大阪のYさんは都合により欠席でした)。

MさんにはセイコーロードマッチクCal、5606A 25石(セイコーの中で1番好きなムーブメントです。部品数が極めて少ないにもかかわらず、デイデイト自動巻です。故障しにくく簡潔で高精度がいとも簡単に出る素晴らしいメカです)を、IさんとSさんにはセイコーマチックCal、6218C35石のOHを1日かかりでやってもらいました。

今回は前回よりも難しかった作業が多い為か、テンプの受け石・穴石の注油の時に、受け石をピンセットで掴むのを失敗し、飛ばして紛失したり、ダイヤショックテンションバネを飛ばしたりでいろいろと作業がはかどらず大変でしたが、帰る頃までには何とか3人さんとも完成させられました(翌日みてもしっかり動いておりました)。

ハイスピードで教えているのに、一生懸命ついてこられる受講生の皆さんの態度に、時計技術を身に付けたいという熱意がヒシヒシと感じられました。次回は調速機のヒゲゼンマイの調整を教えようと思いますが、山場ですので受講生の方は大変な事になると思ったりしております。ヒコ・ミズノ時計学校の中退者・卒業者の方からよくメールが届きますが、ある程度の基礎が解れば自己研鑽以外に腕をあげる方法はありません。焦らず・挫けず・一歩一歩確実にテクニックを上げていって欲しいものです。