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2007年01月21日

●第82話(スイス時計タグ・ホイヤーについて)

創業は1860年スイス・サンティミエにて精密計時機器メーカーとして興しました。
現在の生産個数は70万個ぐらいでしょうか。世界中にROLEXと同じように熱烈なファンを持っております。

1920年アントワープ・オリンピック、F1グランプリ・カーレースの計時担当として有名です。事故死した著名なF1ドライバー、アルトン・セナはタグ・ホイヤーのダイバーズモデルを愛用していたことで有名です。ヨットレースのニッポンカップもバックアップしており、宣伝活動も活発です。百分の一ストップウォツチやスポーツウォツチに秀でる物が沢山ありました。

1985年にホイヤー社がTAGグループに参入して商業的に大きく育ちました。個性的なデザインで人気を博したS/elクロノグラフは若者達の腕によく似合いました。このシリーズをお持ちの方は読者の方にも沢山おられるものと思います。最近では機械式に力を入れETA社のムーブメントを搭載したモデルを出しております。1996年に出した復刻版のホイヤー・カレラはシンプルなデザインで私はとても好きです(K18側25万円)。クロノグラフのデザインの原型ではないでしょうか。

1969年に発売された世界初の角形防水クロノ・ホイヤーモナコは、スティーブ・マックイーンも映画「栄光のル・マン」で愛用しておりました。その為にモータースポーツファンには憧れの時計になったものでした。この時のムーブ・クロノマチック(ブライトリング、ハミルトンの3社共同製作)は、エルプリメロよりも半年ほど早く世に出てセンセーショーナルを起こしました。1998年に鮮烈に復刻したホイヤーモナコは、角形クロノとしてはNo1のデザインであるとの評判を勝ち得ております(28万円)。

クロノグラフと言えばROLEXデイトナ、ゼニス・エルプロメロ、GPクロノ、タグ・ホイヤー、オメガ・スピードマスターが五指に入るでしょうか。ここ数年の傾向として、若い世代を中心にクロノグラフ時代と言っても差し支えないほど人気を独占しております。ゼニスがタグ・ホイヤーと同じLVMHグループに入ったために、エルプリメロを搭載したタグ・ホイヤークロノが世に出てくるのは時間の問題と巷でウワサされております。そうなったら人気・実力ともNo1の世界最強のクロノの出現があるものと思います。その時、ROLEXデイトナとの一騎打ちが大変楽しみでもあります。