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2007年01月21日

●第51話(スイス宝飾腕時計のホール・マークについて)

日本で製造された貴金属製品・宝飾腕時計(ケース)には日本の国旗マークの入った大蔵省造幣局の刻印が押されています。その刻印が押されていると、国家が品質の純度を保証しているというわけです。中にはその刻印がない品もあり、その場合18金であっても純度は正確には解らないのです。

スイスで製造された18金無垢腕時計のケース裏蓋内側には、必ずスイス連邦が純度保証するホール・マークが入っております。スイス全土で17ヶ所の公式試験場があります。主な所は、ラショウドフォン・ベエンヌ・シャフハフゼン・ニューシャテル・バーゼル・ベルン・ジュネーブ等です。ケースの裏蓋内側に時計メーカーの登録番号、18K0,750、スイス公式試験場ホールマーク(例えばラショウドフォンの場合、涙型の中に女性の横顔)が刻印されています。

海外で高級宝飾腕時計を購入される人は必ず確認されるべきでしょう。海外で18金無垢やプラチナのロレックス(18348Aや18346A)等を買われる場合、中の機械は本物であっても、ケースが香港製の18金やプラチナである時があります。充分注意が必要です。それほど香港の贋作作りは完璧に近いものです。18金無垢のバンドも香港製が沢山流通しているのが現実です。

話はころっと変わりますが、ロレックスの水晶腕時計キャリバー5035、11石のクォーツムーブメントを最近修理して見ましたが、ガンギ車ありアンクルありで、さすがロレックス社が作ったクォーツだと感心しました。しかしセイコーのステップモーター式のクォーツを見慣れている私は何かしら違和感を感じました。