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2007年01月21日

●第233話(埋もれたロレックスの名機)

現行のロレックスの自動巻腕時計のムーブメントの最高傑作は、男性用でCal.3135(31石)、女性用でCal.2135(29石)である事に対して、誰も異存を挟む人はいないと思います。

最近の傾向として、女性の方でも、大振りのロレックスを求められる方が増え、ボーイズタイプのロレックスが以前にも増して、女性から問い合わせ等が増えています。若い男の人でも、腕の細い人には、メンズのロレックスよりもボーイズタイプのロレックスを求められる人が増えてきています。ボーイズタイプのロレックスには、女性用のムーブメントCal.2135が内蔵しているのが多いのですが一部の機種に限って、違うムーブメントが入っています。

REF.77080(SSモデル定価\338,000)のボーイズタイプのロレックスのムーブメントは、Cal.3135を小型化した、ブレゲ巻き上げヒゲ採用の優秀なムーブメント、Cal.2230(31石)を搭載しています。Cal.2135も優れたムーブメントには間違い無いのですが、平ヒゲゼンマイを採用しており、調整等は易しいタイプですが、Cal.2230は、ブレゲ巻き上げヒゲゼンマイを採用してあり、高度調整力が必要で、時計修理技術者の能力に応じて素晴らしい精度・等時性を発揮するとても良い機械です。

他のスイス超高級腕時計、パテック・フィリップ、オーデマ・ピゲ、等がブレゲ巻き上げヒゲから平ヒゲゼンマイへ移行しつつある中、ショパール、ランゲ・&・ゾーネ、等はあえて、調整が難しいブレゲ巻き上げヒゲの機械を採用しつつある事に、敬意を表しざるをえません。(その中でもロレックス社は創業以来から今日まで調速機に巻き上げヒゲに固執し続けた希有な時計メーカーです)

ロレックスのCal.2230のムーブメントを採用した腕時計が、30万円台で購入出来る、という事はとても、お値打ちな価格であると、私は思っています。腕時計を購入される時、時計のデザインを重用視しないで、中のムーブメントを最重要視する女性の方や、腕の細い男性の方には、購入の選択肢として、ロレックスREF.77080(SSモデル定価\338,000)をぜひ選んでほしい、腕時計の一つです。