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2007年01月21日

●第227話(懐かしいご縁)

今月は、思いがけない人から電話がかかってきたり、メールが来たりしました。 11月12日には、精工舎に、この人あり、と言われた程、有名な時計設計技師 依田和博先生からメールがあり、小生が書いている、時計の小話を購読しているとの事でした。

依田先生とは、小生が25、6才の時に、お会いした記憶があります。昭和47、8年頃、CMW全国会合が第二精工舎亀戸工場であり、恩師の加藤日出男先生と東京に出掛け依田先生の講義を受けた事を、今でも鮮明に憶えております。依田先生が、執筆された、『高級テンプ式腕時計の歩度調整』は私の座右の本で、 絶えず繰り返し読んだものです。依田先生は現在、ひこ・ミズノ時計学校で学科の教鞭を執っておられます。

インターネットの時代になり、いろんな人々との邂逅があり、嬉しい思いをしております。 今年も、セイコー・トゥールビヨンを開発された、東谷宗郎先生からも、メールを頂戴し、 何回かメールを交換した光栄に授かりました。

また11月21日PM5:00頃、突然電話が掛かってきて、お話しましたら、なんと、アメリカのネブラスカ州オマハ市在住の、遠藤勉氏からの電話でした。彼とは、多少ご縁があり、昭和46年CMW試験で、同時に合格した間柄で、年齢も似た年頃でした。(彼は新潟出身で試験場は東京、私は滋賀県出身で大阪と違っていましたが)遠藤氏は井上賞受賞というトップ合格で、小生が2位合格という関係でした。昭和47年春に、開催されたCMW合格認証式(なにわ会館)で、初めてお会いしました。トップ合格から、3位まではアメリカのベンラス時計会社に留学出来るという、規定があった為,彼と一緒に米国へ行ける、と期待していたものでした。(私が、新婚時代だった為、飯田会長の反対に会い結局はアメリカに行けなかったのが、 残念でしたが・・・。)

遠藤勉氏は、その後日本に帰国せず、アメリカで永住権を取り、海外で活躍されてきている事を噂で聞き及んでおりましたが31年ぶりに、突然の電話が掛かってきて、彼の肉声を聞いて、非常に懐かしい思いに駆られました。余りにも、懐かしさの為に、時間が経つのを忘れて40分以上も、お話をしてしまいました。遠藤勉氏のお父様の隆氏も、CMW取得者で、日本では、珍しいCMW父子鷹です。(遠藤隆氏は村木時計通信教育で優秀な成績で卒業され菅波錦平先生から特別賞を受けられた技能卓越な技術者でした。)CMW父子鷹と言えば、千葉県に田村四郎・早苗、両氏もおられます。