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2007年01月21日

●第226話(エポスについて)

弊店では昨年の6月よりエポスを取り扱いし出しました。 それまで時計の雑誌等でメカ式をリーズナブルな価格で良心的に販売価格を設定しているスイス時計会社であると認識していました。手巻き時計で2万円代から有り、自動巻腕時計では3万円からあるという最近では考えられない価格に驚いておりました。取り扱い当初はぽつぽつという感じで売れてきましたが今年になって時計雑誌でよく特集が取り上げている為か話題性もあり、輸入元の広告するタイミングも良く ここ2~3ヶ月非常に良く売れてきだしました。特に懐中時計の作りは驚嘆するほど綺麗でこの価格でよくこれまで作り上げることが出来るものと感心しています。

買われたユーザーの方の評判も極めて良く売った方も嬉しい悲鳴を上げております。両面スケルトン3305SL、3262SLやムーンフェイズのある 3214SLは引き合いが一杯あり納品がいつも遅れているのが現状です。同じETAのムーブメントを採用しているにも拘わらず他のスイス時計メーカーが余りにも高い小売価格に消費者の方々も気が付き始めたのかも知れません。エポスがいかに買い得なメカ式腕時計であるか日本でよく理解されてきたためでしょうか?ココにいたって大きなブランドに成長する予感があります。人気の3281SL、3260SLの手巻き腕時計は裏スケで懐中時計の機械が内蔵されていて青ネジを所々採用して余りにも綺麗な造り映えに感心する程です。精度も良く買われた人から賞賛のメールを頂いていて販売して良かったとつくづく思っております。

スイス時計メーカーがいろんな手を打ってきているので日本の既存の時計メーカーは大変な状況になってきているのではないかと危惧しております。(国産メーカーが力を入れている電波時計は正確さでは他を圧倒する精度ですが、人が作った手作りの温かみが無いのが弱い点ではないかと思っています。)歳末商戦に向けて11月14日に金沢でセイコーの展示即売会がありましたが1時間ばかりいて来場者は私ども二人という寂しさでした。

かって2~30年程前のセイコーの展示会と言えば人だかりの大盛況で押すな押すな人で一杯でしたが時代も変われば変わるものとつくづく思います。中部地方を統括する名古屋O支店長がきており、いろいろ雑談したり、アドバイスをしたりしました。特にメカ式GSのスケルトンや、GMTを年間仕入額(GS仕入れのみ)1000万円をとても達成出来ない、地方の零細時計店にも卸して頂くよう申し入れをしました。 営業会議に諮ると言っておられたので、さて、どんな返事がくるのか、今から楽しみです。