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2007年01月21日

●第24話(米国の時計メーカーについて)

米国にはブローバ・ハミルトン・ウォルサム・ベンラス・タイメックス・エルジンの6社があります。音叉式腕時計を開発したブローバは米国で時計を生産してましたが、スイスの名門ユニバーサルを吸収合併し、生産拠点をスイスに移しました。

ハミルトンはエレクトリック接点式の腕時計を他社に先駆けて開発し発売しましたが、その後スイスのビューレンを吸収合併して、スイスに本社を移転しました。鉄道懐中時計で有名なウォルサムは宝飾時計へと高級化しています。マルマンが日本輸入代理店として販売したタイメックスは現在でも若い人に人気があり、 よく売られています。

ベンラスは約20~30年前まで機械式腕時計を日本で発売し、結構人気がありましたが現在ではほとんどの時計店で売られていないのではないでしょうか。日本時計師会(CMW)とベンラスとは親密な関係にあり、毎年CMW試験でトップ3に合格した若手CMW時計師を時計指導員として留学を受け入れていました。私事ですが、1971年のCMW試験にトップ3以内で合格し、留学できる資格があったのですが、新婚だったため会長飯田茂氏の反対にあい、断念せざるを得ませんでした。トップで合格した新潟の遠藤勉氏は、それ以降アメリカに永住して活躍されています。