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2007年01月21日

●第20話(国家検定時計技術の資格試験について)

時計修理の技術試験は大きく分けて2通りあります。国家技能検定の時計修理技能士試験と日本時計師会のCMW公認高級時計師試験です。

時計修理技能士試験は1級・2級・3級とわかれています。3級時計修理技能士は実務経験1年以上で、試験内容は腕時計の電池交換・ 裏蓋のパッキング取り替え・バンドブレスのコマはずし等の簡単な作業が出来るかを問う試験です。

2級時計修理技能士は実務経験3年以上で、試験内容は腕時計の分解掃除・天真入れ替え作業等が出来るかを問う試験です。与えられた日差以内に精度を修める技能を求めるものです。学科試験が1日・技術試験が1日の、延べ2日間あります(実技試験内容は 年次によって多少変わります) 。

1級時計修理技能士は実務経験12年以上で、試験内容は機械腕時計の分解掃除・天真入れ替え・注油等が正確に出来るかを問う試験です。与えられた日差以内に精度を修める技能を求めるものです。そして、巻真のツツミ車部分のやすり作業が求められた寸法に正確に削れるかを問うものです。学科試験が1日・技術試験が1日の、延べ2日間あります(実技試験内容は年次によって多少変わります) 。

国家技能検定の時計修理技能士試験は昭和41年より始まり、初年度は全国で約7千人が1級を、約4千人が2級を受け、初年度だけでも1・2級合わせて約5千人前後の人が合格しています。次年度では全国で1・2級合わせて約6千人の人が受験し、約3千人前後の人が合格しています。年を追うごとに受験者数は減ってきておりますが、1・2級時計修理技能士は全国的には軽く10000人を越すでしょう。