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2007年01月21日

●第17話(クロックメーカーについて)

日本のクロック(業界では掛け時計・置き時計等(クロック)は大物、腕時計は小物と言います)メーカーはセイコーとリズム時計工業(シチズンブランドで発売されています)の2社がシェアのほとんどを占めています。以前、デジタル置き時計の分野にはタムラ電気・コパル(現在名:日本電産コパル)・ 三協精機・光星舎等がありました。
東京時計・東洋時計・明治時計(高精度のウエストミンスターチャイムの置き時計を製造)は現在はありません。

柱時計を作っていたタカノは、リコー時計に吸収合併されました。愛知時計電機はアイクロンというユニークな掛け時計やウエストミンスターチャイムの置き時計を発売していましたが、今では業態が大きく変容し、水道・ガスメーターとして年商350億の会社に発展しています。今ではアイチの置き時計・掛け時計はほとんど見られなくなって寂しい気がします。

ジェコーは音叉式の置き時計・掛け時計を開発し、精度が良かったのでたくさん売れましたが 今ではトヨタ自動車の系列会社になり、自動車時計を作っています。あなたが乗っておられるトヨタの車の時計は、ほとんどジェコー製です。

クロックメーカーは浮沈が激しく、存続していくのが厳しいのです。クロック需要の60%以上は贈答品で、我が家におくために自分で購入されるお客様は少ないと感じます。30年ほど前は年末にもなると掛け時計が毎日、日に10個以上売れたものです。新しい掛け時計を柱に掛けて、新年を迎える風習あったのですが、 それが今ではすたれてしまいました。