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2007年01月21日

●第133話(良心的なスイス時計)

この間の休日に、妻とフラッと近くのショッピングセンターに行きました。そこの時計売場を何気なく見ていましたら、最近時計雑誌でよく見るフレデリック・コンスタントが多く並んでいるではありませんか(それまでにマガジン読者の方からフレデリック・コンスタントに関していろんな問い合わせが来ておりました)。

機械式で余りにも安い価格なので、どんなムーブが内蔵しているのか以前から興味しんしんでしたので、よく見てみることにしました(販売員の方に迷惑かけないようにしましたが)。

時計マニアのユーザーを意識しているのでしょうか、殆ど裏蓋がシースルーバックでした。ブレゲ風の薄型自動巻腕時計(SSケース サファイアガラス 定価22,000円)のムーブはETA社Cal.2824-2 25石が入っていました。
このムーブは20~30万円クラスのOMEGA・IWC・ユリスナルダン・タグホイヤー等に搭載されている汎用ETAムーブ2892-2と輪列・調速機・脱進機は同じで、自動巻機構と日の裏機構が若干違うだけの安定した良い機械です。
この機械を入れてサファイアガラスをはめて22,000円とは驚くばかりです。

特に懐中時計(SSケース サファイアガラス 定価31,000円)の仕上がりは美しくて、ムーブはETA社Cal.6497-1 17石が入っていました。
この機械でOMEGAと同じインカブロック仕様で、地板の美しい仕上げが施され、この価格ではどう考えても安すぎるではありませんか。

私はスイスのこの時計会社と日本輸入代理店の(株)GMインターナショナルに敬意を払いたくなりました。
輸入代理店の意向かどうかハッキリ解りませんが、スイス高級時計の日本価格が余りにも高額であることに常日頃より疑問を感じていた私は、こんなスイス時計会社が出現したことが大変嬉しかったです。

直ぐに店に帰って(株)GMインターナショナルに電話をして取引を開始したいと申し込みました。
(株)GMインターナショナルの営業マンの対応も素速く、直ぐに店に来られ取引の契約を致しました。

以前にリーズナブルな価格で人気のあるオリス時計を取り扱いたく、大阪の(株)サン・・・・に電話を入れましたが、弊店の常時割引しているHP(店の営業姿勢)に反発され取引出来ない経過がありました。その事を思うと(株)GMインターナショナルの営業姿勢には賛同するものです。

これから機械時計の良い入門品として時計ファン方々に買っていただけたらなと思っております。
もう一つ、ロイヤル・アカデミーと言うブランドでスイス製ムーブ(ETA社製)搭載の腕時計も2万円台という非常にお手頃な価格設定がされていました。
この腕時計も裏蓋がシースルーバックでした。デザインもなかなか良かったです。
この時計の日本輸入代理店は残念ながら解りませんでした。