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2007年01月21日

●第266話(メタルバンド・アジャスト方式)

ロレックスのメタルバンドは、大きく三つに分けられます。

エアキング等に使用されているのは、3列の『オイスターブレスレット』です。
シードゥエラー、サブマリーナに採用されているのは、 『オイスターフリップロック』式バンドです。デイトジャスト等に採用されているのは、美しい『ジュビリーブレスレット』です。その他には、『プレジデントブレスレット』、WGケースのみに装着されるプレジデントタイプに、『トリドールブレスレット』が あります。ハイクラスのドレスモデル用に、コンシールドクラスプを採用した、『スーパージュビリーブレスレット』があります。

アンティーク・ロレックスに見られるのは、オイスターブレスレットの初期型で、 『リベットブレスレット』があります。 他に『オイスターロック』、ディプロイメントバックル仕様の、 『レザーストラップ』等があります。

ロレックスはケース自体もしっかりした造りになっていますがバンドも本当に非の打ち所のない造りになっています。メタルバンドの、アジャスト方式は、時代の転移と共にメーカーによって多種多様な方式が採用されています。ロレックス、フォルティス等は、ネジピン方式を採用しています。セイコー等はCリング方式を多く採用しています。(この前、販売されましたザ・シチズンのメタルバンドはパイプ式とネジ式が合体した方法で一瞬戸惑いましたがなかなか優れた方式ではありました。)

オメガ、ゼニス等は『パイプ・リング方式』を採用しています。 オリス、エポス、オリエント等のメーカーは、ヘアピン方式を多く採用しています。 (最近の腕時計で一番多く採用されているのがヘアピン方式でしょうか)

30年~40年程前の、メタルバンドのアジャスト方式と言えば、『カット方式』、『バネ棒方式』、『ネジ方式』、『スライド方式』、『板バネ方式』、『中ゴマ方式』が中心でした。ユーザーの方が、ドライバー一つで、いとも簡単に、バンド調節出来る方式に、『スライド式』がありました。

また年輩の方に、腕に装着するのに、便利な伸縮メタルバンドには、 『S字型方式』、『エバ方式』が、ありました。 35年前頃の一時期、フジバンド社製の『S字型方式』の伸縮バンドが爆発的に よく売れた記憶があります。

昔から変わらず根強い人気のあるメタル伸縮バンドにイタリア製の エルミテックス・バンドがあります。 (知恵の輪を思い起こすような留め金式で面白いやり方です)

日本には時計バンド製造会社に『バンビ時計バンド』、『マルマン時計バンド』、 『ベア時計バンド』の大手3社がありましたが安い中国製に押されてか? 経営不振に陥り2社が倒産に追い込まれたことは痛ましい出来事でした。