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2012年05月10日

●北海道のI様

こんにちは、こちらは札幌市のIといいます。 2月に送っていただきました腕時計、とてもうれしく使っています。
今回のお便りは特に注文でもなく、ただのお礼になりますけれど、
ずいぶん遅れまして失礼いたしております。

TISSOT TOUCH SILEN-T
T40.1.486.51

長いこと気になっていましたが、手に入れてみるとなかなかありがたいものになりました。そもそも、札幌市内の大きなお店へ問い合わせていましたが、製造中止と聞きましたので、ずいぶん手に入れるまでに寄り道をいたしました。

それにしても、このクラスの時計を自分で購入したことはありませんでしたが、シンプルなデザインのためか、とても丈夫でいくら触っていてもこわれにくく、ビクともしない感じがとても心強いところです。

届いたときにまずうれしかったことは、同梱の音声マニュアルです。
CDケースの表面に、tisot silen-tと点字で書かれているのを読みましたので、この時計が一般の方々だけではなく、目が見えない人たちのためにも作られた時計なんだということがよく伝わります。

かなり大袈裟と言われそうではありますがこういうのを読みますと、
自分たちも社会の一員なんだという力強い感覚がするものです。
一般の方々はもちろん視覚障害者たちが使っても、デザインがよくて、ともに機能がフルに使えるアイテムというのは、なかなかないもののような気がいたします。

CDに収録されている音声朗読マニュアル、はじまりを聞きますと英語になっていますので、実は聞くのをすぐに諦めてしまっていました。たまたま、次のようなホームページに、使い方が書かれていましたので、これを、視覚障害者が利用するパソコンの音声読み上げソフトを使って、読み上げていました。

TISSOT(ティソ)サイレンT 振動 販売

自分にとってはこれで充分だったようです。後から、CDに収録された朗読マニュアルも、後ろの方に日本語の説明があることを発見するのですけれど、これはこれで、多言語対応朗読マニュアルになっているところに驚いたものです。視覚障害者も使える品物であったとしても受注生産品でありながらこれほどの対応、日本の製品ならば聞いたことがありません。

電気製品でもマニュアルもごく当たり前に多言語対応の品物が多いと、フランス在住の知り合いが話していたことがありますが、さすがに、ヨーロッパならでわの対応なのでしょうか。それでも通常は日本語のマニュアルはないことが多いだろうと想像いたします。

この品物の場合は、日本語の説明が音声でも収録されているところが大きなポイントですね。実は、見ただけでとても高そうに見える時計、デザインがとてもすばらしくて、ついそちらに目が行ってしまうという時計もあると聞いていますけれど、子ちらの周囲の方々にお伺いいたしますと、この時計はそういう種類の時計ではないということを聞き、なぜか安心しているところです。

ながめただけだと、3万円くらいの時計に見えるのだそうです。それが、いろいろ機能について説明をはじめているうちに、なるほど、そんな機能の時計ならばこの値段は納得だというように、考えが変化する方々、とても多かったものです。

こちらも、必要以上に注目されることのない時計、けれど見てみるとなかなか良い感じと言っていただけるもの、しかも、実はただの時計ではないという、理想的なものを手に入れたような気がいたします。
話題性も充分で、みなさんにこの時計のお話をするととても驚かれます。

この時計、いつも使っていると1日に多い日で20回ほども、振動で時刻を確かめる操作をいたします。そのため、電池がどれだけの期間使えるものかということがとても気になりました。今のところ3ヶ月たちますけれど、まだ余裕で使えているようです。振動も思ったより力強い感じとこちらは思いますので、あっという間に電池を消耗するかと心配でしたけれど、どれくらい持つものか少し楽しみな気がしています。

電池の寿命に関することは通常、マニュアルに大ざっぱに説明があるものだと思いますけれど、読んでいただいたことがありませんので、こちらで自分で使って確かめるということになっています。

このクラスの時計ならば一応大丈夫とは思うものの、竜頭を押す操作が多いので、もしかするとこの部分のいたみが早いかと心配されましたけれど、さすがにそういうこともなく心強く思います。

ガラスの部分も、サファイヤクリスタルガラスが何なのか知らずにいましたが、人工のサファイヤを磨いたもので、ダイヤモンドの次に固い材質だ、とネットに書かれているのを読みましたので、ますます安心して時計を触ることができそうな気がいたします。

この時計を話題にして見てくださった方々の感想の中でわりとあるのは、もしかすると使いにくい時計かもしれないということだったようにも思います。一般の方が時計を使うときに、わざわざ振動をたよりに時刻を読み取る操作をするなど、とても少ないということはわかるところですが、指先を動かして時刻を確かめるという操作、やはり慣れが必要ということかもしれませんね。指を当てるときのコツがつかめないと、思ったように時計が反応しませんので、うまく振動を活用できないケースもあるようです。

それから、振動で時刻を読み取るとき、長いときには10秒ほどの時間がかかると思いますので、そのことも一般の方の気分をイラつかせるのかもしれません。ちなみに、こちらは最初、音声マニュアルがあることに気がつかずに、1日中時計をいじっていましたが、それでようやく時計の特徴が理解できました。また、あまり人に気がつかれずに時刻を知ることができるのはもちろんですが、蓋を開けることのできないアナログ式の時計を、視力を使わずに合わせられるというのは、ほとんど聞いたことのない話だと思います。

ちょっとした用事のときに、振動のアラーム機能を活用できていますが、個人的にはこの時刻をセットする操作、振動式のアラームもそうですが、なぜかとても好きです。

非常に長いメールになりましたけれど、何か問い合わせを行なうこともあろうかと思いますので、そのときには是非よろしくお願いいたします。